EXHIBITIONS


森山大道

Daido Moriyama

人間の欲望の渦巻く都市の姿を膨大な写真でコピーしてきた日本を代表する写真家・森山大道。
『宇和島』は、2004年『Coyote』創刊号のために、宇和島在住で、森山とも交流の深い美術家・大竹伸朗を案内人に町を歩き、夢中で撮ったカラーのスナップで構成されるシリーズ。
2012年にも縁があり宇和島を再訪して、多数の写真を撮影し、過去2度ほど写真集にもまとめられている。
モノクロの印象が強い作家が〈色〉で都市の記憶と空気をすくい上げた。
人びとや路地、看板からは昭和の残り香りが漂うが、その高密度なイメージから町の息遣いや記憶が強烈に伝わってくる。
今回、里帰りのように初めての宇和島での展示が実現する。

profile 1938年大阪生まれ。写真家・岩宮武二、細江英公のアシスタントを経て1964年に独立。写真雑誌などで作品を発表し続け、1967年「にっぽん劇場」で日本写真批評家協会新人賞受賞。1968-70年には写真同人誌『プロヴォーク』に参加、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は“アレ・ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館やパリ・カルティエ現代美術財団で個展を開催するなど世界的評価も高く、2012年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)が主催する第28回インフィニティ賞生涯功績部門を日本人として初受賞。
2012年、ウィリアム・クラインとの二人展「William Klein + Daido Moriyama」がロンドンのテート・モダンで開催され、2人の競演は世界を席巻した。
2016年、パリ・カルティエ現代美術財団にて2度目の個展「DAIDO TOKYO」展を開催。2018年、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」が授与された。
2019年、ハッセルブラッド財団国際写真賞受賞。
2021年、パリのMEP(ヨーロッパ写真美術館)にて東松照明との二人展「Tokyo: 森山大道+東松照明」を開催。
2022年、アムステルダムやローマ、サンパウロ、北京で個展を開催するなど、現在も精力的に活動を行っている。

宇和島フォトフェスティバル2025(UWAJIMA SIGHTS)

宇和島フォトフェスティバル2025(UWAJIMA SIGHTS)は、宇和島が持つ魅力を国内外に発信するアートフォトの祭典です。

国内外の優れた写真家たちのアート作品をパブリックアート化。
美しい自然と豊かな暮らし、独自の文化と歴史を紡いできた宇和島で、アートの力によって既成概念を覆すような新しい写真体験をお届けしたいと考えています。

2025年秋、宇和島でお会いしましょう。

開催期間:令和7年10月25日(土) ~ 令和7年11月24日(月)